![]() 迅速クリアランスポリペプチドの生体内動態
专利摘要:
本発明では、標的と特異的に結合するポリペプチドのインビボでの肝臓取込みを低減させる方法であって、(a)標的と特異的に結合するポリペプチドを用意する段階、及び(b)段階(a)からの未修飾ポリペプチドの1以上の塩基性アミノ酸残基又は1以上の中性アミノ酸残基を酸性アミノ酸残基で置換して修飾ポリペプチドを生成する段階を含んでなり、修飾ポリペプチドが段階(a)の未修飾ポリペプチドの等電点よりも0.05〜0.1pHポイント以上低い等電点を示す方法が提供される。また、本発明方法を用いて生産されるポリペプチド並びにかかる方法及び薬剤を使用するイメージング法も提供される。 公开号:JP2011509926A 申请号:JP2010538713 申请日:2008-12-17 公开日:2011-03-31 发明作者:キャッスル、ジェイソン・ウィリアム;ギュネリウッソン、エリン;シュド、ファイサル・アーメド;マリノ、マイケル・アーネスト;リー、ブライアン・デューラン;リンドボルグ、マリン;レンデル、クリストファー 申请人:ゼネラル・エレクトリック・カンパニイGeneral Electric Company; IPC主号:C07K14-00
专利说明:
[0001] 一般に、本発明の技術分野は標的と結合し得るポリペプチドに関する。さらに詳しくは、本発明の技術分野は、好ましい生体内動態を示す低分子量結合剤及びかかる迅速クリアランス結合剤を用いるイメージング方法に関する。] 背景技術 [0002] 試料中の標的の特異的結合は、各種の結合剤(例えば、抗体、アフィボディ、アンチカリン、アプタマー)を用いて達成できる。抗体のような高分子量結合剤は、ある種のインビボ用途(例えば、イメージング用途)のためには好まれない。これは、かかる結合剤が標的部位に移行するのに長い時間を要し、低い組織浸透性を示し、長時間にわたって被験体内に残留し、主として肝臓を通して排出され、小さい結合剤より免疫応答を生じやすいからである。したがって、ある種のインビボ用途のためには、標的部位への急速な移行、組織浸透性及び体外への急速なクリアランスの点から、低分子量の迅速クリアランス結合剤が好ましい。] [0003] 迅速クリアランス結合剤の1つはアフィボディであって、これはプロテインAのzドメインに基づく7kDaポリペプチドである。すべてのアフィボディは、共通の三重らせんタンパク質折りたたみを有している。新規標的に対するアフィボディは、ファージ又は酵母ディスプレイ法を用いてIgG結合表面内の13のアミノ酸残基をランダム化することで生成される。親和性成熟タンパク質は、単一の7kDaドメイン(一価アフィボディ)又は2つのタンデム7kDaドメイン(二価アフィボディ)として生成される。] [0004] 迅速クリアランス結合剤は組織浸透性及び低い抗原性のためにある種のインビボ用途にとって特によく適するが、それでも所望の用途を妨害するようなやり方で体外に排出されることがある。例えば、肝臓経由のクリアランスは肝臓に基づくイメージング用途を妨害することがあり、放射性標識結合剤の腎臓経由のクリアランスは許容し得ない放射線量を腎臓に与えることがあり、或いはアクセスの難しい組織への浸透を達成するために血液からの急速クリアランスを遅らせる必要がある場合がある。] [0005] したがって、迅速クリアランス結合剤の生体内動態を調整するための方法に対するニーズが存在している。その上、前臨床イメージング又は診断イメージングのための各種イメージングモダリティーに対して使用できる、インビボイメージング用の生体内動態的に調整された迅速クリアランス結合剤に対するニーズも存在している。] 先行技術 [0006] 欧州特許出願公開第0329185号明細書] [0007] 本発明では、標的と特異的に結合する迅速クリアランスポリペプチドの肝臓取込みを減少させる方法であって、標的と特異的に結合するポリペプチドを用意する段階、及び1以上の塩基性アミノ酸残基又は1以上の中性アミノ酸残基を酸性アミノ酸残基で置換して修飾ポリペプチドを生成する段階を含んでなり、修飾ポリペプチドが未修飾ポリペプチドの等電点よりも0.05〜0.1pHポイント以上低い等電点を示す方法が提供される。] [0008] ある実施形態では、修飾ポリペプチドの血中半減期は未修飾ポリペプチドの血中半減期と実質的に同じであり、修飾ポリペプチドの肝臓取込みは未修飾ポリペプチドに比べて実質的に減少している。] [0009] ある実施形態では、ポリペプチドは、αらせん折りたたみをなす約60のアミノ酸残基又は1対のαらせん折りたたみセグメントをなす約120のアミノ酸残基から本質的になる。別法として、ポリペプチドは、βバレル型折りたたみをなす約160のアミノ酸残基から本質的になり得る。] [0010] すべての実施形態において、修飾ポリペプチドはその天然標的に対する結合剤親和性を保持し、したがって未修飾ポリペプチドの特異性の50%以上、75%以上又は90%以上で標的と結合する。] [0011] ある実施形態では、塩基性アミノ酸残基はヒスチジン、リシン及びアルギニンから選択され、酸性アミノ酸残基はアスパラギン酸及びグルタミン酸から選択される。中性アミノ酸残基はヒスチジン、リシン、アルギニン、アスパラギン酸及びグルタミン酸以外の任意のアミノ酸残基から選択され、酸性アミノ酸残基はアスパラギン酸、グルタミン酸及びこれらの誘導体から選択される。] [0012] 放射性、蛍光性、磁気的、放射線不透過性(例えば、99mTc又は18F)、ルミネセント、りん光性、同位体及び超音波不透過性シグナルジェネレーターのようなシグナルジェネレーターを、修飾ポリペプチドに付加することができる。任意に又は加えて、標的化部分が修飾ポリペプチドに付加される。] [0013] 本発明ではまた、配列番号1〜9のアミノ酸残基から本質的になる修飾ポリペプチドをはじめとする、開示された方法に従って生産されるポリペプチドも提供される。また、本発明の修飾ポリペプチドを含んでなる医薬組成物も提供される。] [0014] 本発明ではまた、修飾ポリペプチド及びシグナルジェネレーターを含んでなるインビボイメージング剤も提供される。] [0015] 本発明ではまた、標的と結合するポリペプチドを用いるインビボイメージング操作に際して肝臓でのバックグラウンドノイズを減少させる方法も提供される。] 図面の簡単な説明 [0016] 図1は、本発明の教示に従って修飾した5種の単量体アフィボディに関する血液クリアランスを示している。総注射量のうちで血液中(循環中)に残留するアフィボディのパーセントをy軸上に示す。注射後の時間をx軸上に示す。データは、配列の変化にもかかわらず、アフィボディが類似したクリアランス特性を示すことを実証している。 図2は、5種の単量体アフィボディに関する腎臓及び肝臓クリアランスを示している。肝臓(パネル2A)及び腎臓(パネル2B)に関し、総注射量のうちで1グラムの組織中に残留するアフィボディのパーセントが注射後の経過時間に対してプロットされている。データは広範囲の保持量値を実証しており、アフィボディのパネル内における配列の変化がクリアランスのためにアフィボディを肝臓又は腎臓に指向させるのに十分であることを示している。 図3は、アフィボディの肝臓媒介クリアランスと腎臓媒介クリアランスとの相関関係を示している。両者は逆相関していて、アフィボディは肝臓及び腎臓の両方によって血流から除去されること、及びこのアフィボディパネルにおける配列の変化はそのクリアランスを一方又は他方の経路にシフトさせるのに十分であることを示している。 図4は、肝臓取込みと等電点との相関関係を示している。等電点及び注射後2時間目に観察された肝臓保持量をプロットし、線形回帰を用いて当てはめた。相関関係は0.98を超えるr平方値を有している。 図5は、2種の二量体アフィボディに関する血液クリアランスを示している。総注射量のうちで血液中(循環中)に残留するアフィボディのパーセントをy軸上に示す。注射後の時間をx軸上に示す。データは、配列の変化にもかかわらず、アフィボディが類似したクリアランス特性を示すことを実証している。 図6は、二量体アフィボディに関する腎臓及び肝臓クリアランスを示している。肝臓(左側)及び腎臓(右側)に関し、総注射量のうちで1グラムの組織中に残留するアフィボディのパーセントが注射後の経過時間に対してプロットされている。データは広範囲の保持量値を実証しており、アフィボディのパネル内における配列の変化がクリアランスのためにアフィボディを肝臓又は腎臓に指向させるのに十分であることを示している。 図7は、肝臓取込みと等電点との相関関係を示している。等電点及び注射後2時間目に観察された肝臓保持量によれば、等電点の使用が特定器官からのクリアランスを指向させるのに有効であり、有力候補薬剤の選択又はダウン選択目的のためにも使用できることが確認される。] 図1 図2 図3 図4 図5 図6 図7 [0017] 第1の態様では、本発明は、標的と特異的に結合するポリペプチドのインビボでの肝臓取込みを低減させる方法であって、 (a)標的と特異的に結合するポリペプチドを用意する段階、及び (b)段階(a)からの未修飾ポリペプチドの1以上の塩基性アミノ酸残基又は1以上の中性アミノ酸残基を酸性アミノ酸残基で置換して修飾ポリペプチドを生成する段階 を含んでなり、修飾ポリペプチドが段階(a)の未修飾ポリペプチドの等電点よりも0.05〜0.1pHポイント以上低い等電点を示す方法を提供する。] [0018] 「アミノ酸」という用語は、天然アミノ酸及び合成アミノ酸、並びに天然アミノ酸と同様に機能するアミノ酸類似体及びアミノ酸模倣体をいう。天然アミノ酸とは、遺伝暗号によってエンコードされるもの、及び後で修飾されるこれらのアミノ酸(例えば、ヒドロキシプロリン、γ−カルボキシグルタミン酸、O−ホスホセリン、ホスホトレオニン及びホスホチロシン)である。本明細書中で定義されるアミノ酸のカテゴリーは互いに排他的ではない。したがって、2種以上の物理化学的性質を示す側鎖を有するアミノ酸は複数のカテゴリーに含まれることがある。例えば、極性置換基でさらに置換された芳香族部分を有するアミノ酸側鎖(例えば、Tyr(Y))は芳香族疎水性及び極性又は親水性の両方を示すことがあり、したがって芳香族カテゴリー及び極性カテゴリーの両方に含まれることがある。任意のアミノ酸の適切なカテゴリー化は、本明細書中に示される詳細な開示内容に照らせば、当業者には自明であろう。「酸性アミノ酸」とは、7未満の側鎖pK値を有する親水性アミノ酸をいう。塩基性アミノ酸は、通例、酸基のイオン化のために生理的pHで負に帯電した側鎖を有する。「塩基性アミノ酸」とは、7未を超える側鎖pK値を有する親水性アミノ酸をいう。塩基性アミノ酸は、通例、ヒドロニウムイオンとの会合のために生理的pHで正に帯電した側鎖を有する。遺伝的にエンコードされる塩基性アミノ酸には、His(H)、Arg(R)及びLys(K)がある。「中性アミノ酸」とは、塩基性でも酸性でもないアミノ酸をいい、したがって生理的条件下では実効的にイオン化していない。酸性、塩基性及び中性アミノ酸の具体例を表2(後記)中に詳述する。] [0019] 「結合標的」とは、結合剤によって結合できる任意の薬剤をいう。結合標的は、ペプチド、タンパク質(例えば、抗体)、核酸(例えば、ポリヌクレオチド、DNA、RNA又はアプタマー)、多糖類(例えば、レクチン又は糖)、脂質、酵素、酵素基質、リガンド、レセプター、抗原及びハプテンの1種以上を含み得る。標的は、分離した化学成分又は三次元構造成分(例えば、ペプチドの折りたたみから生じる3D構造)を含んでいてもよい。] [0020] 「結合」とは、所定の標的又は密接に関連する標的以外の非特異的標的(例えば、BSA又はカゼイン)と結合するための親和性より2倍以上高い親和性をもって標的と優先的に結合する結合剤の能力をいう。本明細書中に示される結合剤は、約1×106M−1未満、さらに好ましくは約1×107M−1未満、最も好ましくは約1×108M−1未満のKD値を有する親和性をもってそれぞれの標的と結合する。同様に、「特異的結合」とは、約1×107M−1未満のKD値を有する親和性をもって所定の抗原と結合する結合剤の性質をいう。] [0021] 本明細書中で使用する「血中半減期」という用語は、クリアランスが一次的又は擬一次的である場合、薬剤の血漿中濃度が1/2だけ低下するのに要する時間をいう。多重減衰相の場合、「血中半減期」という用語は、(相異なる相の減衰半減期が類似していれば)見掛けの半減期をいい、相異なる半減期が類似していなければ(クリアランスの大部分を説明する)優勢な半減期をいう。] [0022] 本明細書中で使用する「発蛍光団」という用語は、特定波長の光への暴露によって励起された場合に(異なる波長の)光を発生する化合物をいう。発蛍光団はその発光プロファイル又は「色」を用いて記述できる。緑色の発蛍光団(例えば、Cy3、FITC及びOregon Green)は、一般に515〜540ナノメートルの範囲内の波長での発光によって特徴づけることができる。赤色の発蛍光団(例えば、Texas Red、Cy5及びテトラメチルローダミン)は、一般に590〜690ナノメートルの範囲内の波長での発光によって特徴づけることができる。発蛍光団の例には、4−アセトアミド−4’−イソチオシアナトスチルベン−2,2’−ジスルホン酸、アクリジン、アクリジン及びアクリジンイソチオシアネートの誘導体、5−(2’−アミノエチル)アミノナフタレン−1−スルホン酸(EDANS)、4−アミノ−N−[3−ビニルスルホニル)フェニル]ナフタルイミド−3,5−ジスルホネート(Lucifer Yellow VS)、N−(4−アニリノ−1−ナフチル)マレイミド、アントラニルアミド、Brilliant Yellow、クマリン、クマリン誘導体、7−アミノ−4−メチルクマリン(AMC、Coumarin 120)、7−アミノ−トリフルオロメチルクマリン(Coumarin 151)、シアノシン、4’,6−ジアミニジノ−2−フェニルインドール(DAPI)、5’,5”−ジブロモピロガロール−スルホンフタレイン(Bromopyrogallol Red)、7−ジメチルアミノ−3−(4’−イソチオシアナトフェニル)−4−メチルクマリン、4,4’−ジイソチオシアナトジヒドロスチルベン−2,2’−ジスルホン酸、4,4’−ジイソチオシアナトスチルベン−2,2’−ジスルホン酸、5−[ジメチルアミノ]ナフタレン−1−スルホニルクロリド(DNS、ダンシルクロリド)、エオシン、エオシン誘導体(例えば、エオシンイソチオシアネート)、エリスロシン、エリスロシン誘導体(例えば、エリスロシンB及びエリスロシンイソチオシアネート)、エチジウム、フルオレセイン及び誘導体(例えば、5−カルボキシフルオレセイン(FAM)、5−(4,6−ジクロロトリアジン−2−イル)アミノフルオレセイン(DTAF)、2’,7’−ジメトキシ−4’,5’−ジクロロ−6−カルボキシフルオレセイン(JOE)及びフルオレセインイソチオシアネート(FITC))、QFITC(XRITC)、フルオレスカミン誘導体(アミンと反応して蛍光を発する)、IR 144、IR 1446、マラカイトグリーンイソチオシアネート、4−メチルウンベリフェロン、o−クレゾールフタレイン、ニトロチロシン、パラロサニリン、Phenol Red、B−フィコエリトリン、o−フタルジアルデヒド誘導体(アミンと反応して蛍光を発する)、ピレン及び誘導体(例えば、ピレン、ピレンブチレート及びスクシンイミジル1−ピレンブチレート)、Reactive Red 4(Cibacron.RTM.Brilliant Red 3B−A)、ローダミン及び誘導体(例えば、6−カルボキシ−X−ローダミン(ROX)、6−カルボキシローダミン(R6G)、リサミンローダミンBスルホニルクロリド、ローダミン(Rhod)、ローダミンB、ローダミン123、ローダミンXイソチオシアネート、スルホローダミンB、スルホローダミン101及びスルホローダミン101のスルホニルクロリド誘導体(Texas Red)、N,N,N’,N’−テトラメチル6−カルボキシローダミン(TAMRA)、テトラメチルローダミン及びテトラメチルローダミンイソチオシアネート(TRITC))、リボフラビン、ロソリック酸及びランタニドキレート誘導体、量子ドット、シアニン類並びにスクアライン類がある。] [0023] 本明細書中で使用する「等電点」という用語は、分子が正味の電荷を有しないpHをいう。等電点は実験的に測定できるか、或いはポリペプチドについては一次配列に基づいて計算できる。] [0024] 「未修飾ポリペプチド」という用語は、未修飾状態で標的と特異的に結合するポリペプチドをいう。] [0025] 本明細書中で使用する「常磁性金属イオン」、「常磁性イオン」又は「金属イオン」は、磁場に比例して程度で磁場に対してパラレル又はアンチパラレルに磁化する金属イオンをいう。一般に、これらは不対電子を有する金属イオンである。好適な常磁性金属イオンの例には、特に限定されないが、ガドリニウムIII[Gd3+又はGd(III)]、鉄III[Fe3+又はFe(III)]、マンガンII[Mn2+又はMn(II)]、イットリウムIII[Yt3+又はYt(III)]、ジスプロシウム[Dy3+又はDy(III)]及びクロム[Cr(III)又はCr3+]がある。ある実施形態では、常磁性イオンは、高い磁気モーメント(μ2=63BM2)、対称的な電子基底状態及び現在承認されている哺乳動物での診断用途の点から、ランタニド原子Gd(III)である。] [0026] 「配列同一性の百分率」とは、比較窓にわたって2つの最適整列した配列を比較することで決定される値を意味し、比較窓内にあるポリヌクレオチド又はポリペプチド配列の部分は2つの配列の最適整列のための(付加、置換又は欠失を含まない)参照配列と比較したときに付加、置換又は欠失(即ち、ギャップ)を含むことがある。百分率は、両配列中に同一の核酸塩基又はアミノ酸残基が生じる位置の数を求めてマッチした位置の数を得、マッチした位置の数を比較窓内の位置の総数で割り、その結果に100を掛けて配列同一性の百分率を得ることによって計算される。] [0027] 「タンパク質」、「ペプチド」及び「ポリペプチド」という用語は、長さ又は翻訳後修飾(例えば、グリコシル化又はリン酸化)にかかわらず、任意のアミノ酸連鎖を記述するために本明細書中で使用される。したがって、かかる用語は本明細書中ではアミノ酸残基のポリマーを表すため互換的に使用できる。これらの用語はまた、1以上のアミノ酸残基が対応する天然アミノ酸の人工模倣体であるアミノ酸ポリマーにも適用される。したがって、「ポリペプチド」という用語は、完全長の天然タンパク質並びに完全長の天然タンパク質或いは天然タンパク質の特定ドメイン又は部分に相当する組換え又は合成ポリペプチドを包含する。かかる用語はまた、原核細胞における発現を容易にするために付加アミノ末端メチオニンを有する成熟タンパク質も包含する。本発明のポリペプチドは、化学的に合成するか、又は組換えDNA方法によって合成することができる。或いは、これらが天然に発現される組織から、標準的な生化学的精製方法に従って精製することもできる。] [0028] 本明細書中で使用する「生理的条件」という用語は、一般に哺乳動物体内に存在する条件をいう。即ち、生理的条件とは約6.5〜約7.5のpH及び約25〜約37℃の範囲内の温度を意味する。] [0029] 本明細書中で使用する「放射性核種」という用語は、一般に被験体への導入後に放射能検出によって追跡できる任意の原子をいう。代表的な放射性原子には、フッ素−18、アクチニウム−225、ビスマス−212、ヒ素−72、インジウム−110、インジウム−111、インジウム−113m、ガリウム−67、ガリウム−68、ストロンチウム−83、ジルコニウム−89、ルテニウム−95、ルテニウム−97、ルテニウム−103、ルテニウム−105、水銀−107、水銀−203、レニウム−186、レニウム−188、テルル−121m、テルル−122m、テルル−125m、ツリウム−165、ツリウム−167、ツリウム−168、テクネチウム−94m、テクネチウム−99m、銀−111、白金−197、パラジウム−109、銅−62、銅64、銅−67、イットリウム−86、イットリウム−90、スカンジウム−47、サマリウム−153、ルテチウム−177、ロジウム−105、プラセオジム−142、プラセオジム−143、テルビウム−161、ホルミウム−166、金−199、コバルト−57、コバルト−58、クロム−51、鉄−59、セレン−75、タリウム−201及びイッテルビウム−169がある。] [0030] 「アンチカリン足場」という用語は、1以上のループによって連結された8本のアンチパラレルなβ鎖からなる円筒形のβバレルについて、標的結合ロープを有するバレルの一端を標的との結合が可能になるように適切に配置するためのの三次元構造を与えるポリペプチドのアミノ酸残基をいう。] [0031] それに関連して「アフィボディ足場」という用語は、一般に、ポリペプチドの結合界面アミノ酸残基を標的との結合が可能になるように適切に配置するための三次元構造を与えるポリペプチドのアミノ酸残基をいう。同じトポロジー(zドメインの三重らせん折りたたみ)をもって結合部位及び結合活性を保存する配列はいずれも、アフィボディ足場に基づいている。] [0032] ペプチドに関して様々な文法的形態で使用される「実質的同一性」又は「相同性」という用語は、ペプチドが、規定の比較窓にわたって参照配列に対し所望の同一性(例えば、80%以上、85%以上、90%以上又は95%以上の配列同一性)を有する配列を含むことを表す。] [0033] 本明細書中で使用する「シグナルジェネレーター」という用語は、1以上の検出法(例えば、分光測定、比色定量、分光分析又は目視検査)を用いて検出可能なシグナルを生じ得る分子をいう。検出可能なシグナルの好適な例としては、光学信号、電気信号及び放射性信号が挙げられる。本発明の方法で有用なシグナルジェネレーターの例には、例えば、発色団、発蛍光団、ラマン活性タグ、放射性標識、酵素、酵素基質及びこれらの組合せがある。好適な放射性同位体には、11C、18F、32P、35S、123I、124I、125I、131I、51Cr、36Cl、57Co、59Fe、75Se及び152Euがある。ハロゲン(例えば、塩素、フッ素、臭素及びヨウ素)並びにテクネチウム、イットリウム、レニウム及びインジウムをはじめとする金属の同位体も有用な標識である。シグナルジェネレーターとして使用できる好ましい放射性金属には、99mTc、111In、97Ru、67Cu、67Ga、68Ga、72As、89Zr及び201Tlがある。シグナルジェネレーターとして使用できる好ましい放射性ハロゲンには、123I及び131Iがある。ポジトロン放出断層撮影法(「PET」)によるインビボ診断イメージング用の放射性同位体には、11C、18F及び124Iがある。常磁性標識は、金属錯体又は金属酸化物粒子の形態で存在する金属イオンであり得る。好適な常磁性同位体には、157Gd、55Mn、162Dy、52Cr及び56Feがある。] [0034] 本明細書中で使用する「標的化部分」という用語は、タンパク質−タンパク質複合体中の1種以上のタンパク質を認識してそれと特異的に結合する化学種(即ち、有機分子又は生体分子)をいう。ある実施形態では、標的化部分は、過渡的に相互作用する(即ち、数秒間又は数分間だけ相互作用する)に近接又は隣接するタンパク質フラグメントと結合し得る。] [0035] 実施形態 本発明では、等電点を変化させてインビボでの肝臓及び/又は腎臓代謝を増加又は減少させることでタンパク質配列の生体内動態を調整するための方法が提供される。また、本方法を用いて改変されて向上した生体内動態を示すポリペプチドも提供される。さらに、本発明で提供されるポリペプチドを用いるインビボイメージング方法(例えば、前臨床イメージング又は診断イメージング)も提供される。] [0036] 一般に、本発明で提供される方法によれば、当業者はポリペプチドの等電点を変化させることでポリペプチドの生体内動態を調整することが可能となる。アミノ酸の置換のために利用し得る方法としては、記載のポリペプチドをエンコードするDNAを当業者に公知の複数の方法で突然変異誘発するものがあり、これにはランダム突然変異誘発、部位指向性突然変異誘発、及び修復ミスの多いPCRを用いる突然変異誘発がある。結合剤界面位置にランダム置換を導入するための方法の1つは、所望置換のコドンの位置に変性プライマーを含むDNAを使用することである。別法として、標準的なペプチド合成法を用いてポリペプチドを生成することもできる。] [0037] 表1(下記)は、様々なタイプの迅速クリアランス結合剤中の置換タイプに関する一般指針を示している。シフト欄は、対応する置換タイプに関して等電点がシフトする方向を表している。] [0038] 下記表2は、代表的なアミノ酸のpH特性を示している。] [0039] 三次構造を保存するためにはポリペプチドの足場部分が変化しないことが好ましいものの、結合の喪失をもたらさない足場アミノ酸残基中の保存的及び非保存的突然変異も可能である。] [0040] 本明細書中で言及されるポリペプチド配列を下記表3中に示す。配列番号1〜8として同定されたポリペプチドは、いずれもPDGF−Rβを標的としている。] [0041] 性能特性 表4は、図1に示したプロットに対応する、単量体アフィボディに関する血液クリアランスの分析結果を示している。これらの結果は、5種の非修飾アフィボディが配列の変化にもかかわらず類似した血液挙動を示すことを定量的に実証している。] 図1 [0042] 表5は、図5に示したプロットに対応する、二価アフィボディに関する血液クリアランスの分析結果を示している。これらの結果は、2種の二価アフィボディが配列の変化にもかかわらず類似した血液挙動を示すことを定量的に実証している。] 図5 [0043] 一般に、本発明で提供される迅速クリアランス結合剤は、それを果たすために他の結合剤(例えば、抗体)が使用されている機能を果たすために使用できる。したがって迅速クリアランス結合剤は、例えば、第2の態様(下記)に記載されているようにインビボ診断用のイメージング剤として使用できる。インビボで使用する場合、迅速クリアランス結合剤は、選択されたイメージングモダリティーにとって適当なシグナルジェネレーター(例えば、PETイメージング用の18F又はSPECTイメージング用の99mTc)で修飾すればよい。] [0044] 開示された方法は、クリアランス及び代謝を制御するための他の方法に比べて様々な利点を与える。典型的な翻訳後修飾(例えば、ペジル化又はグリコシル化)は、タンパク質の生産後にそれに施される化学的修飾に頼っている。翻訳後修飾はタンパク質の凝集又はアンフォールディングを引き起こし、したがって活性を喪失させることがある。さらに、翻訳後修飾はしばしばタンパク質の不均質混合物を生み出すが、これは注射用製剤にとって望ましくない特徴である。本明細書中に開示される方法を用いて生産される本質的に均質なタンパク質混合物は、翻訳後修飾法を用いて生産される不均質なタンパク質混合物に関して必要とされる時間及び費用のかかる追加の濃縮段階なしに被験体に導入することができる。] [0045] 選択された機能性を付与するため、末端に追加の配列を付加することができる。即ち、結合剤の精製又は単離を容易にするため、追加の配列を、単独で又は結合標的に結合して(例えば、ポリペプチドにhisタグを付加することで)一方又は両方の末端に付加することができる。シグナルジェネレーターは、末端位置又は内部位置においてポリペプチド中に組み込むことができる。シグナルジェネレーターの好適な例としては、発色団、発蛍光団、ラマン活性タグ、放射性標識、酵素、酵素基質及びこれらの組合せが挙げられる。検出可能なシグナルの好適な例としては、光学信号、電気信号及び放射性信号が挙げられる。] [0046] 第2の態様では、本発明は第1の態様で記載したような修飾ポリペプチドを提供する。第3の態様では、修飾ポリペプチドが(下記のような)医薬組成物として提供される。第2及び第3の態様の修飾ポリペプチド及びシグナルジェネレーターの好ましい実施形態は、第1の態様(上記)に関して記載した通りである。] [0047] 本発明の医薬組成物は、ヒト又は他の動物に非経口的に投与できる。本明細書中で使用する「非経口」投与という用語は、静脈内、筋肉内、腹腔内、胸骨内、皮下及び関節内注射並びに輸液を含む投与モードをいう。非経口注射用の本発明の医薬組成物は、薬学的に許容される無菌の水性又は非水性溶液、分散液、懸濁液又は乳濁液、或いは使用直前に無菌の注射用溶液又は分散液に再構成するための無菌粉末を含んでいる。好適な水性又は非水性キャリヤー、希釈剤、溶媒及び賦形剤の例には、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど)及びこれらの適当な混合物、植物油(例えば、オリーブ油)並びにオレイン酸エチルのような注射用有機エステルがある。適当な流動性は、例えば、レシチンのようなコーティング材料の使用、分散液の場合には所要粒度の維持、及び界面活性剤の使用によって維持できる。] [0048] これらの組成物はまた、保存剤、湿潤剤、乳化剤及び分散剤のようなアジュバントも含むことができる。微生物の活動の予防は、各種の抗菌剤及び抗真菌剤(例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノールソルビン酸など)を含めることで保証できる。注射用医薬製剤の持続吸収は、吸収を遅延させる薬剤(例えば、モノステアリン酸アルミニウム及びゼラチン)を含めることで達成できる。] [0049] 第4の態様では、本発明は、第1の態様の修飾ポリペプチドにシグナルジェネレーターを結合してなる診断用イメージング剤を提供する。修飾ポリペプチド及びシグナルジェネレーターの好ましい実施形態は、第1の態様に関して記載した通りである。好ましくは、イメージング剤は上述したような医薬組成物として供給される。] [0050] 第5の態様では、本発明は、標的のインビボイメージング方法であって、 (a)イメージング操作の一部として、第4の態様の診断用イメージング剤を哺乳動物被験体中に導入する段階、及び (c)被験体のイメージングを行う段階 を含んでなる方法を提供する。] [0051] 標的レベルを評価するためには、標識イメージング剤が被験体に送達される。通例、被験体は哺乳動物であり、好ましくはヒトである。標識イメージング剤は、医学的に適当な手段で被験体に送達する。選択された標識に応じたクリアランス時間の経過後、イメージングモダリティーを用いて放出される信号を測定することで、標的に結合したイメージング剤の量を求める。得られた画像の目視分析及び定量分析により、被験体内での標的の総合レベル及び局所レベルを正確に評価することができる。] [0052] イメージング方法は、標的レベルを非侵襲的に評価して特定のバイオマーカーに関連する疾患を診断する方法(例えば、c−metによる癌のイメージング或いはPDGF−RBによる肝臓疾患及び心臓血管疾患のイメージング)で使用するためのものである。開示された生体内動態調整方法は、インビボでの標的レベルの定性的及び定量的測定を向上させ、特定の疾患に対して使用される関連治療の効果を判定するために使用できる。] [0053] 本発明の実施は、本明細書中に例示のために示される以下の実施例からなお一層完全に理解されよう。本発明は、タンパク質の配列を変化させて等電点の変化をもたらすことで血液からの結合剤の急速クリアランスを様々な器官に指向させることができる方法を提供する。下記の実施例は、ポリペプチド結合剤の等電点を変化させて所望の器官に向けた血液クリアランスを推進することを示す4つの相異なる状況を実証している。] [0054] 材料及び方法 以下の実験のためには、7kDaの一価アフィボディ及び14kDaの二価アフィボディを含む3つのタイプのタンパク質を使用した。3つのタンパク質はすべて、特異標的に対して親和性を有する操作タンパク質である。本研究のためには、非常に類似した二次及び三次タンパク質構造を有するが、相異なる配列を有するアフィボディの多重セットを使用した。これらのタンパク質は組換え法で調製して精製した。配列の異なる8種の7kDaアフィボディ、及び配列の異なる2種の14kDaアフィボディを使用した。] [0055] 配列の変化:本明細書中に記載されるタンパク質配列は、(例えば、“Filamentous Fusion Phage:Novel Expression Vectors That Display Cloned Antigens on the Virion Surface”,Science,228,Pp 1315−1317,1985中にG.P.Smithが報告しているような)ファージディスプレイを用いて変化させた。組換え法で調製したアフィボディ配列はその他各種の技術を用いて変化させることもでき、かかる技術には部位指向性突然変異誘発、変性PCR、多部位突然変異誘発、トランケーション、及び既存タンパク質の突然変異体、変異体又は置換体を生成するための他の微生物学的技術がある。作製される置換体の性質は、タンパク質特性の所望の変化に依存する。タンパク質はまた(例えば、ペプチド合成機上で)組換え法で調製することもでき、アミノ酸を置換するための各種の化学的技術(例えば、合成中における置換又は修飾アミノ酸の直接組込み)がこのシナリオのために適している。天然に存在しないアミノ酸は、所望ならば、合成機上で生産する際にタンパク質中に置換するのが最も容易である。] [0056] 残基の選択:アフィボディ足場上の大抵のアミノ酸は変化させることができる。アフィボディ上の14のアミノ酸位置はしばしば変化し、変化した場合でもアフィボディの構造に影響を及ぼさない。個々に記載した研究のためには、上述した技術を用いてこれらのアミノ酸残基を変化させた。タンパク質の表面に露出したアミノ酸残基(部分的又は完全に溶媒暴露されたもの)も、タンパク質の二次又は三次構造に有意な影響を与えずにしばしば変化し得る(結合剤の場合、かかる置換はその標的結合能力に影響を及ぼさないことが多い)。アフィボディの表面アミノ酸残基は公知であり、配列変化のための可能な標的でもある。タンパク質の疎水性コアも公知であり、タンパク質の構造又は機能に影響を与えずにタンパク質のコアアミノ酸残基が変化する若干の例が存在するものの、変化のための標的としては見込みがない。残基の選択は、さらに母体分子の性質の所望の変化に基づくこともある。表1には、一般的な置換タイプ及び等電点に対するその効果が分類されている。] [0057] キレーター及びバイオコンジュゲーション:場合によっては、下記のように放射性金属の直接コンジュゲーションのために使用される「6−his」タグを備えたタンパク質を生産した。他の場合には、タンパク質の生産後、放射性金属用のキレーターをタンパク質にコンジュゲートした。99mTc用のHYNICキレーターは、それをタンパク質中の第一アミンに共有結合させるためのNHS化学又はそれを遊離システインに共有結合させるためのマレイミド化学を用いてタンパク質にコンジュゲートした。このアプローチのための技術は文献中に記載されており、いくつかの業者がこのタイプのキレーターによる翻訳後修飾のためのキット又は試薬を販売している。この場合には、キレーターをタンパク質にコンジュゲートするため又はタンパク質を官能化するための他の技術も適用可能である。] [0058] 6−hisタグを介した標識:fac−[99mTc(CO)3]+コアによるタンパク質の標識は、以前に発表された方法(Waibel et al,Nat.Biotechnol.1999,17,897)の変法を用いて行った。簡単に述べれば、食塩水中のNa[99mTcO4](4mCi、2mL)をIsolink(登録商標)ボラノカーボネートキット(Mallinckrodt社からの贈呈品、Alberto et al,J.Am.Chem.Soc.2001,123,3135を参照されたい。)に添加した。得られた溶液を95℃に15〜20分間加熱することでfac−[99mTc(CO)3(H2O)3]+を得た。溶液の一部(2mCi、1mL)を取り出し、1N HClでpH約7に中和した。325μLのアリコートを取り出し、His6−タンパク質の溶液に添加した。得られた溶液を35〜37℃の水浴中で40分間加熱した。典型的な放射化学収率は(ITLC−SG、Biodex社、0.9%NaClで測定して)80〜95%の範囲内にあった。粗反応生成物をNAP−5カラム上でのクロマトグラフィー(GE Healthcare社、10mMPBS(ここで、PBS=リン酸塩緩衝食塩水))にかけることで、99%を超える放射化学収率の生成物を得た。得られた典型的な比放射能は3〜7μCi/μgであった。次いで、得られた溶液を10mM PBSで希釈することで、以後の生体分布研究のために適当な濃度を得た。] [0059] HYNICキレーターを介した標識:99mTc(トリシン)2(HYNIC−Affi)の合成は公表された方法に従って行った。簡単に述べれば、トリシンの10mMPBS溶液(Fluka社、90mg/mL)200μL、塩化第一スズ二水和物の溶液(Sigma−Aldrich社、0.1N HCl中250μg/mL)100μL、及び0.1N NaOH 60μLを混合してpH6〜7の溶液を得た。これに食塩水中のNa[99mTcO4](Cardinal Health社、2mCi/mL)200μLを添加した。RTで15分後、ITLC(Biodex社、0.9%NaCl)により、溶液を99mTcコロイドについてチェックした。コロイドは常に5%未満であった。14kDaのHYNIC−アフィボディについては、得られた99mTc−トリシン溶液に20μL(30μg)を添加した。この溶液をRTで25分間インキュベートした。7kDaのHYNIC−アフィボディについては、100μCiの99mTc−トリシンを取り出し、17μgのHYNIC−タンパク質の溶液に添加した。この溶液をRTで25分間インキュベートした。NAP−5精製を実施して未反応の出発原料を除去することで、99%を超える放射化学純度及びμCi/μg(21Ci/mmol)の比放射能で所望の化合物を得た。精製された放射性標識化学種に関してHPLC(Grace−Vydac Peptide/Protein C4カラム)を実施した。] [0060] 動物及び動物モデル:8〜15週齢の範囲内の正常雌C57/B16マウス(Charles River Labs、ホプキントン、米国マサチューセッツ州)で生体分布研究を実施した。マウスを48時間以上飼育してから生体分布実験を実施した。同じ業者から入手した、同じ週齢範囲及び性別のナイーブ又は腫瘍保有CDー1ヌードマウスで若干の追加生体分布実験を実施した。異なるマウスタイプからの生体分布データの統計的分析は、比較したすべての器官(主要クリアランス器官−血液、肝臓、腎臓、膀胱/尿)において系統及び腫瘍状態が生体分布パラメーターに影響を及ぼさない(p<0.05)ことを示している。] [0061] 生体分布:マウスに約1μgの99mTc標識タンパク質(約3μCi/1μg)の尾静脈注射を施した。マウスは安楽死まで濾紙で内張りしたケージ内に置いた。各時点(5分、30分、120分及び240分)で3頭のマウスを安楽死させ、検査対象組織を摘出し、Perkin Elmer 1480 Gamma Counter上でカウントした。血液、腎臓、肝臓、脾臓及び注射部位(尾)に関してデータを集めた。ケージからの尿を膀胱と共にプールし、やはりカウントした。残りの組織をカウントし、各動物についてすべての組織及び尿の和を合計して総注射量を得た。この総量に基づいて各器官に関する%注射量を求め、器官を秤量することで1グラム当たりの%注射量(%ID/g)を求めた。データは、各時点における全部で3頭のマウスに関する平均値として、各群の標準偏差を表す誤差バーと共に報告される。] [0062] 血液クリアランスパラメーター:半減期は、血液中の%IDを血流中の%ID総量に変換することで求められる。時刻ゼロにおける血液中の%IDを100%と仮定する。最小二乗分析(Prism,GraphPad Software,www.graphpad.com)を用いてデータを単指数曲線に当てはめる。分単位の半減期を当てはめパラメーターとして引き出す。R平方値は一般に0.97を超えている。上記で生成した曲線を数値積分することでAUC(曲線下方面積)を求める。] [0063] 等電点の決定:等電点は、Bjellqvist B, Hughes GJ, Pasquali C, Paquet N, Ravier F, Sanchez JC, Frutiger S,及びHochstrasser D.が“The focusing positions of polypeptides in immobilized pH gradients can be predicted from their amino acid sequences.”Electrophoresis.1993 Oct;14(10):1023−31に記載した方法を使用することで、一次配列(表2参照)に基づいて計算した。] [0064] 実施例1:5種の単量体アフィボディのパネル この研究の目標は、低い肝臓取込みを有するアフィボディを設計することであった。広範囲の等電点を有する5種の単量体アフィボディをこの研究のために選択した。上述のようにして計算した等電点の範囲は6.5〜10.0であった。アフィボディはその開発コード(即ち、「Z1977」、「Z1978」、「Z1980」、「Z1982」及び「Z1995」)で呼ばれる。] [0065] アフィボディは(上述のようにして)6−hisタグを介して標識した。精製後の放射化学純度は、5種のアフィボディのすべてについて99%を超えていた。] [0066] 上述のようにして生体分布実験を実施した。5種のアフィボディは、類似した血液クリアランスプロファイルを有することが認められた(図1)。血清半減期を求めるため、血液データを単指数減衰曲線の最小二乗当てはめに供した。得られた曲線を積分して曲線下方面積(AUC)値を得た。これらのデータ及び分析結果は、アフィボディの全体的なインビボ挙動が配列の変化によって大きく変化しないことを示している(表3)。] 図1 [0067] 血液クリアランスは非常に類似していたものの、5種のアフィボディは顕著に異なる肝臓及び腎臓保持量レベルを有することが認められた(図2)。腎臓及び肝臓取込み値は逆相関することがわかった(図3)。このデータは、肝臓及び腎臓が血液からのアフィボディの除去を行うことを示すと共に、クリアランス速度は同じであるが両者間の分布は異なることを示している。この差は重要な関心事である。なぜなら、臨床目的のためのアフィボディを開発する場合、分子を肝臓から引き離して腎臓に追い込む能力或いはその逆の能力は価値があるからである。これは、分子の他の挙動を変化させずに行うことができれば特に貴重である。] 図2 図3 [0068] クリアランス機構に対する配列の影響の大きさを評価するためにアフィボディの配列を使用した。表2は、ここに報告する研究で使用したアフィボディの配列を示している。異なるアフィボディの間で、分子の構造に影響を及ぼさないことが知られている少数のアミノ酸残基を変化させた。上述のようにして、配列を分析してその等電点を決定した。] [0069] 配列から決定した等電点を、注射後2時間目に観察された肝臓保持量値に対してプロットした。肝臓と等電点との間に相関関係が認められたが、この相関関係はアフィボディの構造又はサイズに影響を及ぼさない置換を用いてその本来の電荷状態を変化させることでその代謝を制御し得ることを示している。単量体アフィボディの場合、勾配は<0.01のp値で有意に非ゼロであり、線形回帰r平方値は0.983であった(図4)。] 図4 [0070] Z1978アフィボディは最低の肝臓取込みを示した。この低い取込みは、等電点の低下によってタンパク質中に導入されている。取込みをさらに減少させるためには、上述の方法を用いて等電点をさらに低くシフトさせればよい。] [0071] 最高の肝臓保持量レベルを有するアフィボディはZ1995である。Z1995及びZ1978の配列の比較は、タンパク質の等電点を変化(この場合には低く変化)させ得る若干の置換を実証している。Z1995中の下記の置換は、それをZ1978に転化させる。即ち、R20をLに変異させ、L21をSに変異させ、K22をDに変異させ、A25をQに変異させ、A29をSに変異させ、K36をSに変異させ、S44をKに変異させ、R47をIに変異させる。全体としては、かかる転化は2つの塩基性アミノ酸の正味減少及び1つの酸性アミノ酸の正味増加を含んでいる。このような配列操作(酸性アミノ酸残基の数を増加させかつ塩基性アミノ酸残基の数を減少させること、或いはその逆)は、等電点を変化させるのに有効である。等電点はまた、タンパク質を生産するためのペプチド合成法又は他の技術に際して合成塩基性又は酸性アミノ酸で置換することによっても変化させることができる。] [0072] 実施例2:二量体アフィボディのパネル この研究の目標は、多価アフィボディのインビボ挙動が一価アフィボディと同様に操作できるか否かを判定するため、本発明を多価アフィボディに適用することであった。多価アフィボディは一定の臨床状況では利点を有しており、そのクリアランスを制御する能力は貴重であろう。] [0073] この研究のためには、それぞれが小さい介在リンカーを伴った2つの同一の一価アフィボディ配列で構成された単一のポリペプチド鎖からなる2種の二価アフィボディを選択した。これらは、その開発名「zTNF」及び「zHer2」で呼ばれる。これらは、全く異なる等電点(即ち、zHer2については9.0、及びzTNFについては5.1)に基づいて利用可能な二量体アフィボディから選択した。] [0074] 上述したマレイミド化学を使用することで、末端システインアミノ酸残基を介して両アフィボディをhynicキレーターにコンジュゲートした。コンジュゲーションは質量分析法によって確認され、タンパク質はHPLCで評価したところインタクトであった。上述のようにして、両アフィボディを99mTcで放射性標識した。放射化学純度を測定したところ、両者について95%を超えていた。] [0075] 両方の二価アフィボディに関する生体分布結果は、一価アフィボディに関して観察されたものと同様であった。血液クリアランス曲線(図5)及びパラメーター(表4)は、一価アフィボディと同等であった。クリアランス器官は、一価アフィボディに関して観察されたのと同じ広範囲の保持量を示した(図6)。] 図5 図6 [0076] 上述のようにして、二価アフィボディの一次配列(表2)を用いて等電点を計算した。肝臓保持量値と比較した場合、同じ相関関係が認められた(図6)。このデータは、本発明が一価アフィボディばかりでなく二価アフィボディに関しても実施できること、並びに等電点の有効範囲は少なくとも5.1にまで及ぶことを示している。] 図6 [0077] 実施例3:7種のアフィボディのパネル この研究の目標は、低い非特異的肝臓保持量を有する標的化造影剤を開発することであった。この場合、選択されたイメージング標的に対して高い親和性を有するアフィボディについての配列を分析し、等電点を決定した。範囲は6.3〜8.0の範囲内にあることが認められた。] [0078] (開発コード「z2465」で呼ばれる)最低の等電点を有するアフィボディを初期実験のために選択した。上述したデータに基づけば、この分子は最低の非特異的肝臓保持量を有するはずである。上述のようにして、選択したアフィボディを6−hisタグを介して放射性標識し、生体分布実験を実施した。この分子は他のアフィボディと同じパラメーターをもって排出され、所望の通り、肝臓取込みは低いことが認められた。] [0079] 現行の技術に基づいて行われた予測を精査及び確認するため、(開発コード「z2477」及び「z2483」で呼ばれる)等電点の異なるさらに2種のアフィボディを8種のパネルから選択し、単一時点の生体分布実験を実施した。上記の実施例に従えば、初期実験のために選択されたz2465アフィボディは、その低い等電点のため、分析された3種のアフィボディのうちで最低の肝臓取込みを有するはずである。比較を行った注射後2時間目では、肝臓保持量と等電点との間の相関関係がやはり認められた(図7)。このような確認実験は本発明の固有の機能を実証した。即ち、等電点を用いる方法は開発のために適当なアフィボディの迅速な選択を可能にすると共に、肝臓保持量のさらなる減少を可能にするであろう。] 図7 実施例 [0080] z2483をz2465に転化させ、それに一層低い肝臓保持量を付与する特定の置換は、V20をIにし、K21をEにすることである。これらの置換は1つの酸性アミノ酸残基の正味増加及び1つの塩基性アミノ酸残基の正味減少をもたらし、これが等電点を(7.2から)6.3に押し下げる変化である。]
权利要求:
請求項1 標的と特異的に結合するポリペプチドのインビボでの肝臓取込みを低減させる方法であって、(a)標的と特異的に結合するポリペプチドを用意する段階、及び(b)段階(a)からの未修飾ポリペプチドの1以上の塩基性アミノ酸残基又は1以上の中性アミノ酸残基を酸性アミノ酸残基で置換して修飾ポリペプチドを生成する段階を含んでなり、修飾ポリペプチドが段階(a)の未修飾ポリペプチドの等電点よりも0.05〜0.1pHポイント以上低い等電点を示す方法。 請求項2 修飾ポリペプチドが未修飾ポリペプチドの特異性の50%以上、75%以上又は90%以上で標的と結合する、請求項1記載の方法。 請求項3 塩基性アミノ酸残基がヒスチジン、リシン及びアルギニンから選択され、酸性アミノ酸残基がアスパラギン酸及びグルタミン酸から選択される、請求項1又は請求項2記載の方法。 請求項4 中性アミノ酸残基がヒスチジン、リシン、アルギニン、アスパラギン酸及びグルタミン酸以外の任意のアミノ酸残基から選択され、酸性残基がアスパラギン酸、グルタミン酸及びこれらの誘導体から選択される、請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の方法。 請求項5 修飾ポリペプチドが配列番号1〜8のアミノ酸残基から本質的になる、請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の方法。 請求項6 修飾ポリペプチドがさらに標的化部分を含む、請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載の方法。 請求項7 修飾ポリペプチドがさらにシグナルジェネレーターを含む、請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の方法。 請求項8 シグナルジェネレーターが、放射性、蛍光性、磁気的、放射線不透過性、ルミネセント、りん光性、同位体及び超音波不透過性シグナルジェネレーターから選択される、請求項7記載の方法。 請求項9 シグナルジェネレーターが99mTc又は18Fを含む、請求項8記載の方法。 請求項10 請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載の修飾ポリペプチド。 請求項11 請求項10記載の修飾ポリペプチドを含んでなる医薬組成物。 請求項12 請求項7乃至請求項9のいずれか1項記載のシグナルジェネレーター付き修飾ポリペプチドを含んでなる診断用イメージング剤。 請求項13 医薬組成物として提供される、請求項12記載の診断用イメージング剤。 請求項14 標的のインビボイメージング方法であって、(a)イメージング操作の一部として、請求項12又は請求項13記載の診断用イメージング剤を哺乳動物被験体中に導入する段階、及び(c)被験体のイメージングを行う段階を含んでなる方法。
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